ビキニcomブッダ@ブラジル

                                          BRASIL連邦共和国 Rio Grande do Norte州の海辺にて                                                  ビキニで暮らす仏教徒の『ゑん』な日々♪

戒律をこえる碧い海の話  






ふたりの修行僧が旅をしていた。
大きな川を渡ろうとしていたらば
川を渡れずに困っている娘さんがおった。

すぐさま、1人の僧は彼女を抱きかかえ、その川を渡った。
向こう岸で女性は、その僧に感謝の言葉を述べ、去っていった。




何日かして、もう1人の僧が、こう口を開く。

「ずっと考えていたが、
 お前があの川で女性を抱いて運んだことは、
 僧侶としての戒をやぶったことになるんじゃねーか?」

雲水には『女性に触れてはならぬ』という戒がたしかにあった。



娘さんを抱えて川を渡してやった僧は、こう答えた。




「確かに女性を抱いて川を渡った。
 そして川を渡った後で
 俺は彼女をそこに置いてきた。
 しかしお前はまだあの娘を抱いておるんだなぁ」。
  




戒律にとらわれた僧は、不自由で苦しい。
形式に信念がぐるぐるに縛られておる。

娘さんを抱いて川をわたった僧は、自由だなあ。
信念が形式を超えて働いているではないか!






さて。
オレの観たい映画を、うどん県に暮らす友人・良太が
観に行ったようだ。
「ポップコーンほおばりながら観れる映画じゃなかった」と。
だろうな。



原作・遠藤周作の『沈黙』。







オレがこの小説を読んだのは十代後半やった。

遠藤周作作品で最初に読んだのが『海と毒薬』。
舞台が、オレの父の出身校・九州大学、っちゅうことも重なり、
内容にもますます大きなショックを受けた。

その次に読んだ、この『沈黙』にも大衝撃を受けた。

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いまでもくっきりと思い出せる。
ぜったいに忘れることのできん小説。




マーティン・スコセッシが監督やし、
素晴らしい作品になっとることやろう。
あの小説のかなめであるキチジロウ役が、
窪塚洋介っちゅうのも最高だ。


踏み絵を踏んだカトリック宣教師。
キリスト教徒が踏み絵を踏めば棄教である。
しかし宣教師は踏み絵を踏んだ。

なぜか?!


信徒を救うために。



愛=慈悲は
形式の中にあるのではなく
形式から生まれ
形式を超えて働き出す。







『沈黙』の舞台のとなる長崎は島原は、
海がそれはそれは美しく、麺の美味い地域である。

いただきものの
とっておきの島原うどんを
うめーうめー、と、ありがたくいただいたオレら家族。

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IMG_9474.jpg




出津文化村にある『沈黙の碑』には、
遠藤周作が残した言葉が刻まれている。

IMG_9432.jpg


『人間がこんなに哀しいのに
 主よ、海があまりに碧いのです』。



うちのまえの海も今日もとても碧い。




(=ΦωΦ=)


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コメント

こんにちは。
『沈黙 -サイレンス-』は地元が舞台になっている映画なので観ようと思っていました。でも、予告編が結構インパクトがあり、映画館で観るか自宅で観るか思案中です。
長崎や島原はちょこちょこ映画になり、地元人としては嬉しい限りです。
別のジャンルになりますが、吉永小百合と竹中直人主演の『まぼろしの邪馬台国』という島原鉄道の役員で郷土史研究家と妻の映画があり、窪塚洋介も出演しています。窪塚が自分も使う方言を使っていて不思議な感覚でした(笑) 窪塚洋介はちょこちょこ長崎の出演しますが、何か縁があるのでしょうかね。

URL | hama #-
2017/02/14 17:39 | edit

hamaさんへ

オレのルーツも長崎は壱岐島にあるので、
とても他人事とは思えず『沈黙』を読んだ記憶がある。
初めて島原や五島列島に行ったときには、
美しい風景と教会の多さにおどろいたことを覚えとる。
島原の乱。ポルトガル人が長崎へ〜♪ のCMソング。オランダ村。
そして第二次世界大戦時の大被害をうけた長崎。
秘めたる熱い思いを内包しとる県に思える。
そしてオレがいま暮らしとるブラジルも、オランダとポルトガルに侵略された過去をもつ国。
なんかつながっとるなぁ、と感じます。

URL | 金℠玉ゆきゑ #-
2017/02/14 19:56 | edit

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